サマポケ感想 ネタバレ有り 紬ルート

サマポケの紬ルートの感想です。

注意:
紬ルートだけでなく、全ルートのネタバレを含みます。
未プレイの方は注意してください。


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紬ルート感想

《はじめに》

一番心を揺さぶられたのがこの紬ルートでした。

色々と謎が多い紬
いなくなる紬
過去に存在していたツムギ
夏に消える紬

紬という不安定な存在が現れたり消えたりする度に
僕の心を大きく揺さぶりました。

一度消えてからというもの、
今度もまた消えてしまうのではないか
今が紬と会える最後の瞬間なのではないか
そう思ってしまう度に
今ここにいる紬と楽しい時間を過ごそうと
思うようになりました。

紬の正体を探るシーンはこの作品唯一のホラーシーンだと思うのですが、
ホラーシーンのドキドキで盛り上がった気持ちのまま
最後まで楽しみながら駆け抜けることが出来て
すごく良かったと思います。

そしてクライマックスでの、紬との別れのシーンは
悲しいはずなのにとても美しくて感動的でした。


紬ルートを語る上で欠かせないのが
おっぱいの存在です。

不安定で儚い紬とは対照的に
いつもパイリの隣にいてくれるおっぱいは
第2の主人公と言ってもいいくらい
頼りになるおっぱいでした。

紬ルートは、紬とおっぱい、そしてパイリの三人で限りのある夏休みを精一杯楽しもうというのがとても良かったです。



《おっぱい》

おっぱい。




《紬ルートの構成》

紬ルートは、紬との出会い、紬の失踪、紬の夏休みの3つに分けて感想を書こうと思います。
それと、間におっぱいを挟もうと思います。



《紬との出会い》

島の灯台でパイリは紬と出会います。
ここで紬は自分探しをしていること、やりたいことを探していると言います。

思春期特有の特に意味はなさそうなこのセリフも、
紬の本質に関わる重要なセリフとなっています。

自分探しの“自分”とは紬ヴェンダースではなく、ツムギヴェンダースのことです。
昔、ツムギは灯台守と駆け落ちをしようとした日に失踪し、今も見つかっていません。

紬は失踪したツムギを今も探し続けている。
というのが紬の自分探しの真実です。


もうひとつ、紬のやりたいこと探しについて、
ツムギが大切にしていたぬいぐるみは、不思議な力でツムギヴェンダースそっくりの姿になります。
これが我々がよく知る紬ヴェンダースです。

ツムギヴェンダースが帰って来た時に島民が忘れていないように、
「ツムギちゃんを忘れないでください」と呼び掛けること。
それが紬が“やりたかった”ことです。

しかし、年月が経ち、当時のツムギを知る人物は加藤のお婆ちゃんだけになってしまいました。

そして、加藤のお婆ちゃんもいなくなり、
紬が呼び掛け続ける必要もなくなりました。

役目を終えると同時に消滅するかと思われた紬でしたが、
紬はまだこの島に存在し続けています。

今もなお紬がまだ存在する理由を見つけること。
それがやりたいこと探しの真実です。

以上が紬が抱える謎の核となる部分ですね。
紬と初めて会ったときからキーワードは秘められていたのです。

パイリと初めて会ったときの
「ケガしませんよー」
「死にませんよー 」
というセリフも紬が超常の存在であることの伏線であったのかもしれませんね。



《おっぱい》

パイリはおっぱいと出会います。
僕はおっぱいセリフシリーズ大好きです

「近辺で起こるおっぱいのことは、大抵シズクが絡んでいます」
「あなた……おっぱいに関して造詣が深いのね」
「おっぱいのことが大好きだって目をしてるわ」
「その瞳の奥にはきれいなおっぱいが映っている……」
「じゃあ、鷹原・パイリ・おっぱいくん……?」
「生徒会長である前に、私は一房のおっぱいでしかないわ」
「ねえ、その条件なら、おっぱいを投げてもいいんじゃないかしら?」
「あれは通称おっぱい岩よ」
「おっぱいが3つあって、誰が困るというの?」
「おっぱいは隠してこそ美しいものでもあるものね」
「私はただのおっぱいでしかないわ」
「振られちゃったら、私のおっぱいを貸してあげるわ」
「おっぱいは、筆を選ぶのよ」
「ちょっと、おっぱいの話をしていいかしら?」
「おばあちゃんの乳袋ね」
「紬、いま巨乳スペースって言った?」



《紬の失踪》

パイリから貰った空色のリボンを残して紬は消えてしまいます。

パイリとおっぱいは古い家屋を紬の家だと推理し、
ツムギが住んでいた家に向かいます。

この家は紬ルートの序盤でも描写されていたんですが、
怪しいなと思ったものの、
僕は怪しいと思ったことをすっかり忘れていたので
「やられた!」と思いましたね。

ツムギが住んでいた家は没落し、
今はもう誰も住んでいません。

その家で探索をするのですが、
このシーンはとてもドキドキしましたね。
ホラー的な雰囲気もあり、
紬が隠してきた真実に迫るシーンですから。

そして、二人はツムギから引き継いで紬が書き足した日記を手に取ります。
ここのページを捲るシーンでドキドキが最大になりましたね!

ツムギが過去に存在していたことをパイリたちは知ります。
僕は紬が何者なのか全くわからなくなって混乱してましたね。

パイリはおっぱいと別れ、
一人で灯台に行きます。

そこでパイリが出会ったのは、
ツムギヴェンダースでした。

ツムギは灯台守の彼を裏切ってからずっと灯台から出られなくなっていました。
結局、ツムギへの救済は作中でも一切なかったのが気になりましたね。

救われて欲しいというわけではありませんが、
好きな人を裏切った罰というのはそれほど重いというのが示されているような気がします。

ここまで来ても紬の正体が全くわからず混乱したまま、物語はついに終幕へと向かいます。



《紬の夏休み》

夏休みもあと僅か。
同時に紬と一緒にいられる時間があと僅かになってしまったことを示しています。

そこで、パイリは紬とおっぱいと一生分のイベントをすることを提案します。

ここのシーンは飛ばされると思っていたので、
ダイジェストではありますが、
一つ一つのイベントが描写されていて嬉しかったですね。


そして、最終日、紬の誕生日です。

みんなが用意してくれたパリングルスのキャンドルの中をパイリと紬が二人で歩いていきます。
そして、紬が歌う「紬の夏休み」が流れます。
このシーンはサマポケで1,2を争う感動シーンだと思います。

ここで紬の
「ツムギちゃんと加藤さんに可愛がってもらった」というセリフで、
ようやく僕は紬=ぬいぐるみという事実に気がつきました。
かなり気がつくのに遅れちゃいましたね。

そして、紬は帰ってしまいます。
紬が帰ったあと、残されたぬいぐるみを持っているおっぱいのCGがおっぱいの優しさが出ていてとても好きです。



《まとめ》

夏休みは短くて終わってしまうものだけど、
今を一生懸命楽しもうというサマポケのメインテーマが込められていて、
とても良いシナリオでした。

夏休みが舞台のゲームなのに、
まさか夏休みに一年のイベント全てを詰め込もうという発想は大好きですね!


恋愛ゲームというと主人公とヒロインの二人だけで描かれるものがメジャーですが、
紬ルートは、パイリと紬とおっぱいの
三人の物語なんですよね。

ヒロインは紬なので、おっぱいが主張しすぎると、
紬の魅力や、紬とパイリとのやりとりが弱くなってしまうと思うのですが、
おっぱいは主張しすぎないちょうど良い立ち位置だったのが良かったと思います。

パイリと紬とおっぱい、三人の物語はとても感動的で幸せな物でした。

以上で紬ルートの感想は終わりです。