サマポケ感想 ネタバレ有り 鴎ルート

サマポケの鴎ルートの感想です。

注意:
鴎ルートだけでなく、全ルートのネタバレを含みます。
未プレイの方は注意してください。





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私の秘密
それはね……
教えてあげないよ!
じゃん!」


↓鴎の秘密を知りたい拳の折れたボクサーはさらに下へ












鴎ルート感想

《はじめに》

スタッフの用意した罠にまんまと嵌まりました。

羽依里が度々ヘジャプを感じているのを見て、
「過去に鴎と一緒に冒険したタカ=羽依里であり、羽依里はその時のことを思い出してヘジャプを感じており、エンディングで旧友であることを思い出してハッピーエンド」
のようなシナリオを予想したのですが、
完全にスタッフの手の平の上でしたね、

最初に攻略したのがこの鴎ルートということもあり、
「過去に羽依里は島にやって来たことがあるんだ!」
と完全に信じてました。
(もっと疑うべきでしたね)

他ルートでは過去に羽依里が島に訪れたことを示す伏線はないので、
他ルートを先にやっていればもっと疑えたのでしょうが……。

鴎ルートを一番最初にプレイしたプレイヤーは特に嵌まりそうな罠だと思います。



《鴎ルートの構成》

鴎ルートは鍵探し→船探し→船直しの3つに大きく分けられると思うので、
感想もそれぞれに分けて書きます。



《鍵探し編》

鴎と一緒に島を巡りながら鍵を探していくパートです。

常識的に考えれば
「10年も前の鍵が同じ場所にあるわけねーだろ!」
とわかりそうなものですが、
「まあ、田舎の島だし、そういうこともあるだろう!」
と全く疑ってませんでした
(もっと疑うべきでしたね(2回目))

鴎がスーツケースを引いているのも、
「だんごが好きな子や、ヒトデが好きな子もいるんだし、スーツケースを常に引いてる子がいたとしても、何もおかしいことはないな!」
と全く不思議に思ってませんでした。
(もっと疑うべきでしたね(3回目))

鍵を探しに神社や役所や山やしろは宅など島の色々な場所へ行くのは、
まさに冒険という感じで楽しかったです。
最初のプレイということもあり、
鴎と一緒に島を巡ったことは、
今でも大切な想い出になっています。

このときの制服姿の鴎も可愛いですね。
私服が黒いだけに、白の制服は新鮮に感じられます。

最後はカモメイドにご奉仕されます。
ツインテメイドは僕の心には特に刺さらなかったですね。

これで、鍵探し編は終わりになります。



《船探し編》

まず、鴎と一緒に海賊船を探す冒険の準備をします。

300円でお菓子を買うシーンは
とても楽しかったですね。
こういうプレイヤーの童心をくすぐるような演出が随所にあるのがこのゲームの良いところだと思います。

そして、海賊船を探して出発。

最後までプレイするとわかるんですが、ここで羽依里の初恋の相手が鴎(絵本の中のですが)であることが明かされています。

鴎ルートは他ルートと比べて恋愛要素が薄めである一方で、初恋というアドバンテージを鴎に持たせているのは上手い作りだと思います。

そして、スーツケースを常に引いている理由が明かされます。

足が悪いことを周りに気付かせないために、杖ではなくスーツケースを引いているというのもなかなか上手い理由で「やられた!」と思いましたね。

そして、「でかいのがいた!」を経て
洞窟に侵入し、船を発見、
鴎はいなくなってしまい船探し編は終了です。



《船直し編》

最後の船直し編ですが、
今までと違うところがあります。

それは、鴎がいないということです。

鴎の意思を継いで船を直すというシナリオの関係上、鴎はクライマックスまで出てきません。

鴎の正体について探り、船を直す工程を主に羽依里一人で行うことになるんですが、
ここで僕は、鴎のおかげで今までシナリオを進んでこれたことに気づかされました。

鍵を探すのも船を探すのも、
鴎が先導して、羽依里はその手伝いをしていただけです。
しかし、ここにきて鴎がいなくなり、
羽依里一人で行動しなければならなくなってしまいました。

鴎がいたから今まで楽しく退屈しないで進めてこれましたが、
鴎が突然いなくなってしまい急に梯子を外された気分で
シナリオを読み進める意欲も下がってしまいました
物語を引っ張っていってくれる子がいなくなってしまったからです。

物語が盛り上がる後半だというのに、魅力を発してくれるヒロインがいない というのは僕としてはいまいち盛り上がりきれないところがありました。

鴎がいなくなってしまった後、
鴎の母親に出会い、
船で手紙を発見します。
この手紙を発見した時に、
・これは読者からのファンレターであること
・羽依里が代わりに返事を出すこと
・海賊船を完成させること
・読者みんなが島にやってくること
・みんなで海賊船を見てエンディング
という流れまで予想できてしまって、
実際その通りに物語が進んだので、
特に盛り上がり所もなく終わってしまいました。

ただ、鴎が再登場するシーンは好きですね
夜空をバックに鴎が振り返ってるCGは
鴎のCGで一番好きです。

他のルートでは、
ヒロインがいなくなっても、他の人物と羽依里の二人で話が続くんですが、
鴎ルートは、鴎と羽依里の二人だけの話なので、
その鴎がいなくなった時の喪失感が強かったです。
ここのパートはもう少し短いと嬉しかったです。



《まとめ》
鴎の浮世離れした言動、スーツケース、羽依里のヘジャプ、島に隠した鍵、海賊船
これら全ての謎、伏線が1つの絵本を軸に回収していくシナリオは読んでいて楽しかったですし、
「やられた!」と思いました。

ただ、その一方でもっと鴎の出番を増やして欲しかったというのもあります。
(ただでさえ、他ヒロインルートでの出番少なめですし)

夏に出会った少年少女が、鍵、地図、海賊船をキーとして、島を冒険する
というのが眩しい夏を演出していて、
「なるほど、これがサマポケか」
と思える楽しいルートでした。

最初に鴎を選んで良かったです。

良かったところ
・一夏の少年少女の冒険譚
・鴎がかわいい
・むごっほ

以上で鴎ルートの感想は終わりです。

鴎についての考察については別途あげる予定です。



「教えてあげないよ!じゃん!」よりも「続きはまた今度!じゃん!」の方が好きです。